最近流行りのゲストハウスを題材に、市場について考えてみたハナシ。
まいど。いおりんでござい〜。
ちきりんさん 1の本で、「市場の統合」について語られていた。これまでは、「地域で一番」「日本で一番」を競えばよかった市場が、インターネットの普及などで「世界で一番」など、他の市場と一緒くたにされてしまう。そのことを「市場の統合」と。
最近、「ゲストハウス 2」が大流行りしている。「リノベーション 3」や「Uターン、Iターン志向」の流行 4も手伝って、「空き家やガレージなどをリノベーションしてゲストハウスにしよう」という動きは多分、2020年のオリンピックに向けて加速度的に広まると思う。
でも、ここで起こっているのは市場の誕生。東京や京都で広まっているのは、外国人観光客などがすでに訪れているからだよね。
もちろん、インターネットによって、立地が優れていないしコストもかけられない安宿が、大手ホテルと同じ戦場に立てた、という意味ではしっかり市場の統合は行われている気がするけどね。
まぁでも、「観光地」とか「行きやすい場所」だけに限られた現象だと思う。東京や京都は平日でも休日でも結構埋まっているんだけど、ちょっとした集落に移動すると、休日はともかく平日は全然空いている宿が多いし、相変わらず「宿屋は利益を出すのが大変」と聞く。
要するに、「観光地の宿屋」と「非観光地の宿屋」は2015年2月現在、まったく別の市場だってこと。そして、流行の兆しを見せているのは、「観光地の宿屋」であって、「非観光地の宿屋」ではないこと。
もうちょっとこの「非観光地の宿屋」について掘り下げようか。非観光地の宿屋って何でしょうか?
A. 観光目的以外の客が使う宿屋。
B. 観光地として低迷している場所の宿屋。
C. 場所自体に観光の意味合いはない宿屋(イベントなどに観光の意味合いがある)。
などなど。色々あるよね。
Aは、簡単な例を言うとビジネスホテルだね。仕事などで泊まるから使う。日本らしさとか宿特有の雰囲気とかは不要で、ただ便利であればいい。Bは、多分、奈良県や和歌山県などがそうじゃないかな。観光地なんだけど、交通の便やそもそもの知名度が東京、京都、沖縄等に劣る宿屋。Cは、例えば山小屋、ロッジとかかな。そこでバーベキューとかが出来るから良いのであって、他の場所で出来るならそれで良い。
こう考えれば、Cも徐々に流行りつつあるよね。「観光地の宿屋」に引きづられて、限界集落などでの宿屋は増えつつある。勿論、ほかにももっとあると思う。それはみんな考えてみると、頭の体操になるかもね。
さて。
私がやりたいのは、BかCなんだよね。なぜなら、「コミュニティ」が生まれるのはBかCだからね。私は、宿屋でお客さんとおしゃべりしながらフワフワ生きていくのが夢のひとつだから。
「観光地」も良いけど、観光地の宿屋はゆったり出来なさそうなんだよね。だって、来るお客さんは名所を回りたいじゃん。宿屋は夜遅くに入って、朝早くに出たいじゃん、きっと。Aは言わずもがな。
Bは「低迷している」とは言っても、あくまで東京や京都などに比べれば、のハナシであって、さっき言った奈良県だって和歌山県だって魅力は持ってるから、うまく魅力を伝えれば、しっかり良い宿屋を造れるとは思うんだよね。奈良の南のほうなんて、本当、原石の宝庫なんじゃないかなー。
まぁそんなことをフワフワ考えながら、今日もゲストハウスに泊まるいおりん。ほんじゃまた〜。
Notes:
- はてなブログ「Chikirinの日記」の筆者。私、大好きなんです。 ↩
- 簡単に言えば安宿。民宿。でも、最近はゲストハウスという呼び方が流行っているところを見ると、単なる安宿じゃなくて「外人向け」という面が強い安宿が流行っているのかな。 ↩
- 使われなくなった建物を大幅改築して、別の用途に利用すること。最近は空き家をカフェや宿屋に作り替えるのをよく見る。廃校を美術館や宿屋に使っているのもあるね。 ↩
- 地域の移住を目指したワークショップは探すといっぱいだよ。 ↩