インスタントな世界
最近思っていることをダラダラ書いていきます。
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オイラは最近、「インスタントな世界」に少し辟易しています。インスタントな世界とは、確実においしいところだけを食べようとする世界です。
エンターテイメント業界では特に顕著なのですけど、たとえば新しい音楽を探したり、新しいお店を探したりする時、「レビューを見る」とか「SNSで評判を見る」とかが日常的になりつつあります。多くの人が、「ハマるか分からない音楽」「おいしいか分からないお店」に時間を割きたくないと考えている。
でも、オイラは、良いものかどうか分からないものに挑んでいる時間というのが結構好きなのですよ。音楽を聴くにしても、「この曲、Aメロではしっくり来ないけどどうなるんだろう」とか。お店を探すにしても「ここ、美味しいかわかんないけど店構えがすごい好き」とか。そんな「余白」がオイラは大好きです。
ところが、世の中的には、そういった「余白」がどんどん切り捨てられています。
良いと分かりきっている映画を見て、おいしいと分かりきっているものを食べて、気持ちいいと分かりきっている音楽を聴く。
そしてそれに呼応するかのように、映画や食べ物や音楽も変容している気がします。わかりやすく爽快感のある映画が増え、インスタ映えのする食事が増え、サビ始まりの音楽が増えています。そしてそれらが期待通り売れる。
もちろんそれら全てもクオリティは高く、良いモノであるのは間違い無いです。それを楽しむことが悪いわけでもない。
ただオイラの大好物である「余白」がなくなっているのが悲しいのですよね。
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現状の出会い系アプリなんてのはそれの最たるモノだなあとオイラは思っていて。オイラの周りでもソレを使っている人が大勢いるのであまり言及したくないのですけど。。
取扱説明書を見て「こーいう人なんだろうな」って想像して関係性を築き上げることに、魅力を感じないのですよね、オイラは。。
特に関係性ってのは「余白」が築き上げるとオイラは思っていて。例えば「2人とも映画を趣味なこと」ってそんなに大事じゃなくて、会話している中で「あっ、あなたも映画好きなんですか?オイラもなんですよ」っていう瞬間や、その会話過程のほうが、関係性を築く上で重要なのだと思うのですよ。少なくともオイラはそれを大切にしたい。
恋愛にしろ結婚にしろ親友にしろ、チェックリストクリアして初めてなれます、ってもんでもないでしょうしね。むしろそーいうチェックリストの外側、余白の部分に大事なものが潜んでいて。それはやっぱり関係性をじっくり見つめていくしかない、とオイラは思うのですよ。
いや、オイラはそう信じたいのです。
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が、最近の世の中を見ると、どーやらそうでもない気がしてて。結構インスタントな世界でみんな幸せ掴んじゃってるじゃん、っていうところで、複雑な気持ちを抱えていたりするオイラです。