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DX(デジタルトランスフォーメーション)という単語はあまり使わないほうがいい

最近何かと「DX」という単語を聞くことが増えました。デジタルトランスフォーメーションの略とのことなのですが。

オイラ個人的には、「DXという単語に大した意味はない」と思っています。今日はそんなハナシをします。

(余談ですが、オイラはてっきり「Developing Expeience」の略だと勘違いしていました。全然違いました。)

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まず、デジタルトランスフォーメーションとは何なのか。

大元は2004年、スウェーデンにあるウメオ大学のエリック教授が提唱した概念で、「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という現象のことです。一部では「デジタルシフト」とも呼ばれていましたね。

この場合のDXは、2020年現在、日本でよく聞くDXとは違う意味になります。エリックさんの言うDXは、事象・現象です。つまり「DXが起きた」というような用法になる単語であり「DX推進」「DX化」みたいな単語にはなりません。(シンギュラリティとかも、「シンギュラリティ化」とは言いませんよね。)

日本で使われている動詞的なDXは、経産省が下記のように定義してます。多分、日本で広まったきっかけは

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること

参考: https://www.meti.go.jp/press/2019/07/20190731003/20190731003-1.pdf

日本で使われているDXはおおよそこちらの意味合いだと思うのですが。これって、「IT技術をちゃんと使ってビジネスをしよう」ってだけなのですよね。何も変なことは言っていない。

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改めて色々な「DX」を語っているコンテンツを見ているのですけど、そこに新しい概念って実は全然なくて。

たとえばSNSやYouTube、TikTokなどを使って表現活動をして、それで活動していることを「DX化」と呼んでいるメディアがあったり。一方で、上述した経産省は「レガシーシステムやIT人材の不足を改善して、デジタルを使って新ビジネス創出」とか言っています。

この2者ってほとんど別のハナシですよね。前者は情報技術とインターネット発展による配信インフラ確立のハナシで、後者はただちゃんとIT使ってお仕事していこうね、というだけのハナシです。

つまるところ、DXという単語が「デジタルな何かを使う」程度の意味になってしまっているのですね。

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こーいう単語に価値がないとまでは言わないです。言っておけばわかったふりできるし、実際こーいう言葉をきっかけに何か行動を起こす人も出てくるでしょう。

でも、ちゃんと物事を正確に捉えたいなら、DXみたいな単語は使うべきではないと思うのです。実際は何も新しいことは言っていないし、意味合いが曖昧になってきて、「つまりDXって何?」みたいなことがブレるからです。

たとえば「今のうちの会社に必要なのはDX化の推進だ!」と言ったとして。

それが経産省的な、「今の時代に適応してデータとデジタルを駆使し、製品や組織、ビジネスを変革しよう」ってハナシなら、ただ「ちゃんとやるべきことをやっていこう」と言うだけの話で、何も言っていないのと同じです。「で?実際に何すんの?」って返されて終わるハナシです。

一方でSNSやYouTubeなどを使って会社をPRしたり、自分でメディアをもっているYouTuberやInstagramerなどにアクションして広告したり、クラウドファウンディングを使ったりオンラインサロンを運営したり、っていう意味合いなら、そう言った方がいいです。DXなんて言われても伝わりません。

結局、DXという単語を使ったところで「あぁ、デジタルに関する何かだな」以上のことは伝わらないのですよ。なので、ちゃんと物事を考える際は邪魔です。

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つまるところ、PDCAとかMECEとかと同じ、あまり使う意味のない単語です。それっぽい名前をつけることで価値をでっちあげるタイプの単語です。