私が仕事をするときに工夫していることを科学的根拠つきで雑に解説する
最近、ブログを別のサーバに移植しようと色々画策していたんですが、失敗に終わったので更新再開します。(ブログのデータ移植中にデータを更新するとややこいので、したくなかったのです)。
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先日、会社のブログに「社内エンジニアが実践している生産性をあげる工夫を列挙してみた」みたいな記事として私が普段からやっている工夫が取り上げられました。
その記事がいい感じに広まったみたいで「よかった よかった」という感じなんですが、反響を見ると色々とケチをつけてくる人がそこそこいたんですね。
私はもう大衆、不特定多数といった人種には一切期待していないので、読者のそういった反応はとても予想通りでした。文章を読んだ時の人の反応って、だいたい「自分の意に沿うモノへの賛同」「自分の意に沿わないモノへの攻撃」なんですよ。(心理学的にも割と説明できます。)
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まぁ、それはそれとして、遊びとして「全ての根拠を列挙する」ということを思いついたので、それをやります。全部を「根拠付き」で話します。
まずはじめに一覧。
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• シングルタスクだけにしろ
• 事前に階段登ったり軽い運動して血行を上げろ
• 目の前のタスクしかできないようにしろ
• 自分の集中力をコントロールしろ
• 「今から集中します」ポーズを作れ
• 「集中する場所」と「集中しない場所」を分けろ
• 自分が集中できる時間を把握しろ
• 17時〜19時は基本休め
• 1日3〜4時間にして、あとは遊んで休憩して次の日の4時間に備えろ
• 少しでもゾーンに入れれば自分を褒めろ(普通の人はほとんどできない)
• 気温を20度くらい、湿度は50%
• まとまった時間を持て
• 会議は基本コスト高いので最終奥義としてだけ使え
• 適度に水を飲め
• 毎日集中法工夫して検証しろ
• 自然音とピンクノイズを組み合わせろ
• BGMは拡散思考にしたいときだけにしろ
• 集中する10分前くらいには音楽を聴け
• 立て
• 座るな
• 歩け
• 喋れ
• 健康状態を爆上げしろ
• タバコはやめろ
• お酒も控えろ
• 人生において孤独になるな(例外はいる)
• 「集中している」と「集中した気になっている」は別だと気づけ
• 集中状態は高嶺の花だと思い、求め続けろ
• 不安を作るな、つぶすか逃げろ
• ストレスを作るな、つぶすか逃げろ
• 腹抱えて笑える瞬間を作れ
• 1日に1個でも何かできたら自分を褒めちぎれ
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はい、長いですね。ぜーんぶ、科学的根拠があります。今からそれを説明していきますが、参考文献を全部挙げるのはさすがにキツイので、私の趣味の範囲内で説明していきます。
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• シングルタスクだけにしろ
マルチタスクがダメなのは科学の世界ではもはや常識になりつつあります。マルチタスクをすると扁桃体に負荷がかかってストレスホルモンが分泌されてしまい、それが生産性に悪影響を与えます。
マルチタスクは疲労感がたまるので仕事した気になるかもしれませんが、生産性が50%近く落ちることが科学的に確認されているので無駄です。
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• 事前に階段登ったり軽い運動して血行を上げろ
脳への血流があがると認知機能が向上します。また実験においても、運動が脳の認知機能の向上に役立つ、というデータはめちゃくちゃ多いです。
例えば下記の論文では、「10分間に運動をたった1回しただけで、脳の機能が14%向上した」という結果が出ています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29191783
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• 目の前のタスクしかできないようにしろ
シングルタスクに通じることですが、基本的に人間の脳は視界に入る情報が増えれば増えるほど前頭前野に負荷がかかります。その負荷はそのままストレスホルモンの分泌につながって集中力が削られます。
また、人は選択肢が多いと判断力が落ちることも確認されています(ジャム理論が有名)。逆に、行動における選択肢が1つしかない空間では人は否応なくその行動をとってしまうことも実験で確認されています。ある実験では、「電気ショックを食らうボタン」しか置いていない部屋に人を格納したところ、ほとんどの人がそのボタンを押してしまいました。
多くの成果をあげている偉人も「引きこもる」という選択をしています。ユングは執筆の際には「ボーリンゲンタワー」と呼ばれる場所に引きこもっていましたし、ハリーポッターで有名なJKローリング氏も執筆期間中はホテルにこもっていたようです。起業家のピーター・シャンクマン氏は、「飛行機の中で執筆する」といったことを挑戦しました。
何かに集中したいなら、その「何か」しかできない場所を用意しましょう。
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• 自分の集中力をコントロールしろ
そもそも人の集中力は無限に湧いてくるものじゃありません。むしろほとんどの人はあまり集中できていない、という研究があります。
また、人は集中している状態において、創造的な仕事(アイデア発想など)ができないこともわかっています。なので集中思考の時にすべき仕事と拡散思考の時にすべき仕事をしっかり意識し、その上で「自分はどういうタイミングでどっちの思考になるのか」も意識すべきです。
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• 「今から集中します」ポーズを作れ
ルーチンに関してはデータが弱いんですか、一応不安を和らげたり集中力をあげたりするデータがあるので、ほかの信頼性の高いデータがある手法と組み合わせています。
私の場合、思考をする際は 「右手の小指で右手の薬指を掻く」という動作か、「右手の人差し指を顔の前に立てて目を見開き深く呼吸をする」という動作を意識的にやります。
1つめは、「ペン回しの回数や足を組み替えるなどの動作が多い人は集中力が高い傾向にある」「指遊びや落書きは想像性を高める」という研究結果と昔からの癖を組み合わせたものです。2つめは、「呼吸法によって集中力を上げる」という効果と「取り組む前の儀式は生産性を向上させる」という効果を狙っています。
ただ、儀式についてはまだまだデータが甘いので、文字通り「儀式」として運用していますね。
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• 「集中する場所」と「集中しない場所」を分けろ
認知科学か行動経済学的なアプローチですが、人の脳は場所と行動が紐付くので、集中したい場所と集中したくない場所は別にしたほうがいいです。たとえば勉強する場所や仕事する場所とゲームをする場所とが同じ場合、集中力は下がります。
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• 自分が集中できる時間を把握しろ
人が集中できる時間はクロノタイプ……つまり体内時計のタイプによって大きく変わります。これは50%が遺伝で決まります。この割合は「人の性格」とも近いので、ざっくり言えば「性格が変わらないのと同じレベルで体内時計タイプは変わらない」ので、努力でどうこうできるもんでもないです。
これはまぁいろんな把握の方法があるのですが、ざっくり言えば「全く用事がない日、どういう生活を送りますか」とかでわかります。ミュンヘンクロノタイプ質問紙、とかでググれば出てきたはずです。
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• 17時〜19時は基本休め
基本、17時〜19時に集中できる人間ってほとんどいないことが研究で分かっているので休みましょう。先述したクロノタイプのどのタイミングでも、だいたいこの辺りは集中できないです。運動するのがいいかもですね。
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• 1日3〜4時間にして、あとは遊んで休憩して次の日の4時間に備えろ
基本、ほとんどの人は深い集中状態……DEEP WORKやフロー状態と呼ばれる状態に入れるのは1時間ほどだ、という研究があります。訓練された人でさえ、3〜4時間が限界であり、世の中のほとんどの人は1時間も集中していません。集中した気になっているだけです。
(特に、「どこでも集中できる」とか「どんな状態でも集中できる」とか言っている人は、ほぼ確実に集中した気になっているだけですね。人間そんな都合の良い生き物じゃないですし、もしそんな人なら人間の域を超えた圧倒的成果をあげているはずです。)
なので、おおよそ深い集中状態に入れる時間を1日4時間にすることを目標にコツコツ工夫を重ねて頑張るしかないのです。逆に言えば、知識労働者は生産性を高めていけば1日4時間で十分です。それ以上は無駄なので次の日に備えてゆっくりするか準備にいそしみましょう。
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• 少しでもゾーンに入れれば自分を褒めろ(普通の人はほとんどできない)
私はゾーンという呼び方が好きなのですが、いわゆる「フロー状態」とかそういうやつですね。先述しましたが、ほとんどの人はゾーンに入れないので、入れれば自分を全力で褒めましょう。モチベーション維持につながります。
ちなみに、「簡単にゾーンに入れる」と思っている人はただ単に自意識の低下を引き起こしているだけの可能性にも気をつけましょう。チクセントミハイによるフロー状態に関する研究では、「目的が明確」「コントローラブル」などなど、おおよそ8つの条件が挙げられています。
要するに、「ただ自意識が低下しているだけで生産性は上がっていない」という可能性もあるので気をつけましょう。
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• 気温を20度くらい、湿度は50%
仕事が進みやすい気温はおおよそ25度くらいということが研究で分かっています。幸福度を感じるのは13.9度なのでどっちをとるかは難しいですが、とりあえず20度〜25度くらいを目指します。
また、湿度についても、おおよそ40%〜60%くらいが適度とのことなので、こちらも維持を気をつけます(ただ、湿度に関するデータはあまり見つけられていないです)。
空調の状態は健康にも直結するので気をつけましょう。たとえば二酸化炭素濃度なども気をつけないと、眠気を引き起こして生産性を削っていきます。
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• まとまった時間を持て
会議や余計な用事、SNSなどで時間を細切れにしてしまうと「時間汚染」が発生してしまい、ストレスホルモンが分泌されてしまうことがわかっています。集中力を削るのでやめましょう。
また、フロー状態に入るためには、まとまった時間が必要です。集中とは睡眠のように「深さ」を伴うものだからです。その途中途中で途切れさせられると、深い集中には入れないわけですね。総睡眠時間が同じでも、30分に1回起こした場合は深い睡眠には入れないですよね。
(これはRuby on Railsを開発した37signalsの代表、ジェイソン・フライド氏がTED TALKで使っていた例えです。)
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• 会議は基本コスト高いので最終奥義としてだけ使え
基本、会議はコストが高いです。参加者全員が同じ時間に予定を空けなければいけないですし、開催時間中は貴重な時間が奪われてしまいます。
よく会議中に内職と称して別の仕事をしている人がいますが、これは紛れもなく「マルチタスク」なので生産性が50%減です。会議の質の低下にもつながりますし、内職するくらいなら会議をやめましょう。
また、目的が定まっていない「定例会」などは労働者の労働意欲も削がれてしまうことが研究でわかっているのでやめましょう。
情報共有をしたいなら資料を配布すれば時間的コストを大幅にカットできます。話し合いもそのほとんどはメールやチャットを使えば「予定を合わせる」というコストをかけずに済みます。
研究でも会議のコストの高さは数多く指摘されており、たとえば有名な「ブレインストーミング」なんかは完全に否定されています。ブレストは忌憚なくアイデア数を引き出す会議法ですが、実験の結果、「同じ人数が個々人で考えた方がアイデア数が多かった」という結果に終わっています。
会議というのは、産業革命時代の遺産です。本当に必要な最終奥義として以外は使うべきじゃないです。
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• 適度に水を飲め
水を飲むと脳の認知機能があがることが実験でわかっています。たとえばテスト前に500ml水を飲ますだけで、そうじゃない人たちよりもテストの成績が向上した、という実験があります。
また、水が不足するとストレスがたまりやすくなることもわかっています。ストレスはそのまま生産性の低下につながるので水を飲みましょう。
1時間に2、3杯くらい飲めばいいんじゃないですかね。
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• 毎日集中法工夫して検証しろ
色々書いていきましたが、いくら科学的な実験で証明されていると言えど個人差はあります。また、科学的な知識はおおよそ5年で85%がアップデートされる、という調査もあります。
常に自分の集中法を見直し、最適化させていくことを意識しましょう。安寧はないです。
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• 自然音とピンクノイズを組み合わせろ
ピンクノイズとは、「騒音をマスキングするように調整されたノイズ」のことです(周波数を視覚化するとピンク色になる)。人は騒音によって生産性が落ちる上に太ることがわかっているので、騒音対策にピンクノイズを使っています。
また、人は自然に触れると健康になるし集中力があがることも実験で確認されています。これについては、「自然音を聞く」「自然の写真を見る」というだけでも効果があることがわかっているので、自然音も組み合わせて聞いています。
おかげで集中仕事中には他の人に話しかけられても全く気づかないレベルで、なおかつ自然音を取り入れることができています。
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• BGMは拡散思考にしたいときだけにしろ
仕事中に音楽を聴いている人は多いと思いますが、複数の実験で「BGMは生産性を下げる効果しかない」ということがわかっています。「音楽を聴いてたしかに気分は良くなるが、だからといって生産性があがるわけではない」が2018年現在における科学的な結論です。
なので、BGMを聴いてフロー状態やゾーンに入れている、というのはほぼ確実にウソで、「その気になっているだけ」だということですね(私自身、昔はそうでした。。)。
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• 集中する10分前くらいには音楽を聴け
ただし、10分前に音楽を聴くのは生産性に良い影響がある、というデータもあるので、仕事をする前に好きな音楽を聴いて気分を上げてから仕事に臨みましょう。
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• 立て
ある実験で、「座って作業するより立って作業したほうが生産性が高い」というデータがあります。集中するためにはリラックスしすぎてはいけないため、立つことで適度な集中状態を維持できる、ということのようです。
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• 座るな
1日の多くの時間を座って過ごすと生産性が大きく下がり、脳の認知機のいうが下がり、肥満になり、様々な病気のリスクがあがり、死亡リスクも40%ほどあがる、といった科学的データがあります。科学の世界では座り続けるのは完全にアウトです。
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• 歩け
軽い運動をしながら作業をすると、脳の認知機能があがり運動効率もあがることが実験で証明されています。運動すると血流があがり、脳に多くの血が流れるので脳の認知機能が上がるというわけです。実際、海外の優れた学校などでは自然の中を歩きながら勉強する授業などが実践されているところもあります。
また、普段から歩く量を増やすことは脳の認知機能改善、ストレス解消、肥満対策など様々な効果があり、海外政府によるガイドラインがあるほどです。1日1万歩は歩きたいですね。
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• 喋れ
喋りながら勉強をしたり、独り言を口にしながら作業をしたりすることで作業効率があがることも複数の研究で確認されています(多感覚理論)。作業内容を実況する、思考内容を口に出すなどで生産性は向上します。
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• 健康状態を爆上げしろ
健康状態と生産性は直結します。作業をするのは人間の身体なので、人間の体のパフォーマンスを上げれば仕事や勉強のパフォーマンスも一緒に上がるのは当然の帰結です。たとえば風邪の状態のまま仕事をしても進まないですね。
実際、健康に関する科学論文を見ていると、その多くが「脳の認知機能」や「生産性」との相関を示しています。不健康な人はそれだけで生産性が下がっているという自覚を持つべきですね。
さらに言えば現代人の多くは多かれ少なかれ現代習慣病にかかっています。現代社会のシステムがそうだからです。なので健康に気を使っていない人は狩猟採集民でもない限り、不健康だと思いましょう。
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• タバコはやめろ
タバコは百害あって一利なしのものです。様々な研究によって肺がんリスクがあがることはほぼ確実ですし、遺伝子レベルで一生癒えない傷が残る、というデータもあります。脳の認知機能は下がるし、その他様々なパフォーマンス低下につながります。
やめましょう。
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• お酒も控えろ
お酒もなるだけ控えるべきです。ゼロにしろとは言わないですが、1週間に1回、4、5杯飲む程度に抑えておくべきです。少なければ少ないほど良いです。飲みすぎると、喫煙に近いレベルで様々な健康リスクが倍増し、脳の認知機能が低下します。
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• 人生において孤独になるな(例外はいる)
様々な人たちの健康状態を調査し、「どのような行為が健康に良いか」をランキング付けした研究によると、1位、2位は「社会とのつながり」「良い人間関係」です。ちなみに3位、4位は禁煙・禁酒です。言ってしまえば孤独な人は喫煙車や酒豪よりも不健康なのですね。
別の研究では、「孤独な人が孤独を解消すると、寿命が15年伸びる」という試算がされています。孤独は避けましょう。
ただ、たまに「自分の成果を発揮すること」が孤独によるマイナスを凌駕してしまうパターンも確認されているので、自分がどっちか意識するといいかもですね。ただ、この文章をここまで読み上げている人はまず「孤独はやめとけ」が正しいでしょうね。
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• 「集中している」と「集中した気になっている」は別だと気づけ
BGMの項などでも書きましたが、集中を自分の気分で測るのはやめましょう。人の思考には多くのバイアスがかかっているので、アテになりません。
確かアメリカの調査だったと思いますが、長時間労働者と生産性の関係を調べたところ、長時間労働者の生産性は著しく低いことが判明したのですが、彼らの多くは「長時間労働によって生産性は落ちていたかもしれないが、それでも平均以上の仕事はしている」と都合のいい解釈をしていたことがわかりました。
他にも、「あなたの運転スキルは平均以上ですか?」と聞くと85%が平均以上だと答えた、という研究もあります。過信は禁物であり、常に「もっと生産性を上げる方法はないか」と自問しましょう。
自分の生産性を正しく数値化することも大事なのですが、目標とする数値を見誤ると手段の目的化になるので気をつけて行いましょう。
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• 集中状態は高嶺の花だと思い、求め続けろ
先述しましたが、集中状態とは手軽に得られるものではありません。そもそも人間は集中できない生き物だということが進化医学などの点から考えられています。
たとえば、もし自然界において「1つのことに何十分も没頭する」ということを続けていれば、外敵に気づかれないまま攻撃されて死んでしまいますよね。つまり、そーいう危険から生き延びてきた末裔が私たちなので、「常に注意を拡散する」という癖が進化の結果身についているわけです。
実際、様々な実験でも人の集中力を維持、向上させるのはとても難しいことがわかります。「俺はすぐにどこでも集中できる」と言っている人は集中した気になっているだけでしょうね。
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• 不安を作るな、つぶすか逃げろ
人は不安にとても敏感な生き物です。もともとアフリカにいた人間のうち、身に迫る不安を感じ、逃げに逃げて世界中に散らばって生き残ったのが人間です。言ってしまえば、「恐怖の遺伝子」を持っているのが人間なのです。(ちなみに、アフリカにいる人たちは危険への恐怖を感じない人の割合がとても高いことがわかっています。)
多くの研究でも、不安症な人は健康を崩しやすいことがわかっています。逆に、不安対策を行うことで健康状態が回復し、さらには脳の認知機能、生産性などといった数値も向上する、というデータも数多く存在します。
不安は適切に運用すれば問題解決に大きく役立ちます。実は幾つかの研究で、ポジティブな人よりネガティブな人の方が成功しやすく、人生の幸福度も高くなる傾向が示されています。不安は有用なうちに使い切ってしまいましょう。
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• ストレスを作るな、つぶすか逃げろ
ストレスも不安と同じことが言えます。特に慢性的なストレスは人を心身ともに傷つけて、集中力や生産性を著しく低下させます。
一時的なストレスはエンジンがわりになるのでいいですが、ストレスが当たり前の生活になっては集中とは無縁となってしまうでしょう。うまく飼いならすか、諦めて手放しましょう。
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• 腹抱えて笑える瞬間を作れ
「笑う」という行為が健康にとても良いことはいくつもの研究で示されています。笑うことで脳の認知機能が向上し、さらには身体の炎症レベルも下がるのです。さらに、「笑い」が好きな人ほどモテるし年収もあがる、という研究もあります。
人は腹を抱えて笑う時はとてもリラックスしており、なおかつ脳内の思考がとてもシンプルになっているため、瞑想状態と同じ状態になるため、日常的によく笑う人は、日常的に瞑想をするのと同じような効果があるのでしょう。
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• 1日に1個でも何かできたら自分を褒めちぎれ
基本、動物は怠ける習性を持っています。いくら自然界では俊敏な獣も、人に飼いならされて危険から切り離されてしまうと怠けてしまいます。飼っているペットや動物園の動物が、自然界では絶対見せないような情けない寝姿を見せている姿を一度は見たことあるかもしれません。
人間に対する実験でも、「一貫性の原理」「双曲割引」「平均以上バイアス」など、様々な「怠け癖」が習性として確認されています。
なので、1日1個でも何かを成し遂げられたなら自分を褒めましょう。そもそも人が集中できる時間は1日4時間もあれば万々歳です。なので、1つのことに絞り込み、それだけを成し遂げるように注力することがとても大事です。
散漫した意識で多くのことを成し遂げた気分に陥るのではなく、確実に1つずつ成し遂げ、自分を褒めましょう。
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以上でーす。
ちなみにこれを書いたのが1ヶ月くらい前なんで、今はさらに追加されているものもあります。
今試していて効果をめちゃくちゃ実感しているのは「クロノタイプに沿った行動」です。上でも少しあげていますが、これの知識をアップデートして、より質の高い生活リズムを実践しています。ちょっと感動するくらい効果が出ています。
と、まぁこんな感じで集中状態とか生産性って不断の努力と工夫がしっかり身を結ぶし、まだまだ上限は見えない感じなので、皆さんもサボらずに努力するといいですよ。