顧客満足度に大切なのは仕事の質や量じゃなく顧客の期待度を下げることってハナシ。
まいど、いおりんでござい。
今読んでいる本で、「顧客満足度に大切なのは仕事の質や量じゃなく、顧客の期待度を下げること」という言葉が出て、目から鱗が落ちる思いになった。なるほど!と。
言われてみればそんなに不思議なことでもない。顧客の満足っていうのは、「顧客の期待値をどれだけ上回る仕事をしたか」で計られるんだから、顧客の期待値を下げるのが重要なのは当然だ。当然なんだけれど、どこか抜け落ちてしまいがちな概念だと思う。
私が仕事をしているうえで良く見かけるのはむしろ逆だ。プロジェクト開始段階や営業段階で相手の期待値をあげまくっている方が多いように思う。私はエンジニア業をやっているけれど、兎にも角にも「あれもできます」「これもできます」と言う人が多い。
まぁ営業段階でとにかく「できます」「できます」と言いたくなる気持ちは分からなくない。「できない」と言って受注がとれないよりは、多少不安はあるけれど「できる」と言って受注したほうが営業さんは得だからね。まぁそのあと、実際にはできなくて営業チームと製作チームとがケンカする、なんてのは「あるある」すぎるハナシなんだけれども。
これに関しては単に「限度を知れ」ってだけなハナシだと思う。できること、できないことを冷静に分析して、その上でしっかり「できる」「できない」を使い分ける。そんで、それを提示したうえで「これだけの価値がありますよ、発注してくださいよ」って提案するのが平和じゃない?少なくとも到底できないことを「できる」って言っちゃあいかんよ、と。
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さて。
これとは別に、製作チームのマネージャが「できます」「できます」と言うパターンも多い。お客さんと打ち合わせに行って、お客さんから「これ、やっぱ○○って言う風にできない?」「これくらいならできますよ!じゃあやりましょう!」みたいに言っちゃうパターンね。えっ、その変更分の費用は誰持ち?っていう。
こーいうマネージャ側の言い分は、「何でもかんでも『できません』って言ってたら仲良くできない」ってのが多い。まぁ確かにその通りかもしれないけれど、そのせいでお客さんの期待値を必要以上にあげちゃって、挙げ句の果てに「実は出来ませんでした」って結果に陥る事例をよく見る。プロジェクト開始当初はやらなくて良かったことだったのに、ね。
もちろん、期待値を下げ過ぎて見限られるのも困る。でも、基本的にお客さんの期待値は低いに越した事はない。とりあえず必要最低限のとこに期待値を留めて、「通常通りこなすことが期待値以上になる」という状態にしておくことが、多分双方にとってハッピーな状態なんじゃねーかな。むやみやたらと期待値をあげて短期的な良い気分を求めても仕方がないのさ。
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まぁ私もよくやっちゃうことなんだけどな。つい、「無理をしたらできること」に対して「できます」って言っちゃって泣きを見ちゃう。良い顔したくなるんだよな。駄目駄目です。それよりも正直に、できることを「できます」と言って、できないことを「できません」と言うのが一番良いんだよ、きっと。
自戒も込めたハナシでございました。
ばいびー☆