自信には種類があるハナシ。
まいど、いおりんでござい。
今、ふとした手違いで手にした本を読んでいます。
「自衛隊メンタル共感が教えてきた自信がある人に変わるたった1つの方法」という本です。元々は同著者が書いている、「心の疲れを取る技術」という本を読みたかったんだけど、注文間違えて前者の本が届いたわけです。
なぜ後者の「心の疲れを取る技術」っていう本を読みたかったかと言うと、下記のような引用を見かけたからです。
「俺は、何もプレッシャーなどかけていない」 「ムリな要求などしていない」 「勝手に、潰れていっただけだ」 「あの程度で潰れるのなら、どこに行っても同じだ」 などという発言が聞かれることが多いが、その発言自体が、リーダーシップの失敗を物語っている。
引用元: 自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れを取る技術 / 下園 壮太
これってすごい的確に表現していると思ったんだよね。私も良く「どこに行っても同じだぞ」みたいなことを言われたり言ってる人を見かけたりするんだけど、そのマインド自体が、一種の「諦観」じゃん。諦めて今のところで頑張っていればいつかきっと良くなると、っていう希望的観測じゃん。当事者としては「何が分かるんだよ」としか思えないよね。
上記の記載を見て、「あ、この本はきっと色んなことを的確に表現してるぞ」と直感して、思わず注文した。
そしたら間違って別の本が届いたんだよね。あはは。それですごい萎えたんだけど、いやいやでも同じ著者ならきっと的確な表現が潜んでるに違いない、と思い直して読み始めた。
そしたら、この本もすごい良かった。まだ読み終わっていないけど、「自信」という現象について的確に表現している気がした。
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さて、本題なんだけれど、この本の中で著者は「自信には3つの種類がある」と主張している。それは「『できる』という自信」と「身体・生き方の自信」と「愛される自信」。
そして多くの日本人が自信を失っているのは「できる自信」の喪失ではなくって、「生き方の自信」と「愛される自信」が喪失しているからなんだと。
「できる自信」は「成功体験」を繰り返すことで身につくし、多くの人が身についている。でも、それだけじゃ「生き方の自信」「愛される自信」は満たされない。それなのに多くの人は「成功体験」を繰り返させることで自信が取り戻せると思っているからオカしなことになってんだぜ、と。
しかも、「できる自信」の喪失は特定方面だけでダメージはそこまで大きくないけど、「生き方の自信」「愛される自信」の喪失は人生の根底を揺るがすレベルのダメージを負う。それなのにその違いを認識していないのは怖いことだと。
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もう少し詳しく説明すると、「生き方の自信」ってのは極端に言えば「私は上手く生きていける」という自信。例えば五体満足であること、生きていくお金が得られること、理性的に自分をコントロールできること。それによって「私は上手く生きていけるんだ」という自信が、「生き方の自信」。
これを喪失するのは、例えば大けがを負って足を切断した時。会社を辞めて収入が減って生きていけない可能性がよぎった時。自分のコントロールに失敗——例えばめちゃ大事な時に寝坊したとか、そういう時。それによって「私、上手く生きていけないんじゃない?」という不安が出てきて「生き方の自信」を喪失う。
この「生き方の自信」の喪失は男性や自立心が強くて、「私は1人でも生きていけるんだ」と思ってきた人ほどショックが大きい。
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「愛される自信」ってのは、まぁこれは言葉通りだよね。「人に愛されるか、うまくやっていけるか」という自信。
これは人間の「生きて子孫を残す」という目的を体現するための自信で、つまるところ、ただの「愛」のほかに「性愛」も必要とのこと。「友だちとすぐに仲良くなれる」とかいう自信の他に、「自分は性的に魅力があり、いつかは結婚して子を産むことができる」という自信。
「愛される自信」の喪失は、女性にとってダメージが大きいことが多い。例えば乳がんとかで乳房を切除してしまった時などは、「生き方の自信」「愛される自信」の双方にダメージを負うので、ほんっっとーに辛い(でも男性はイメージしづらい)。
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と、まぁ自信にはいくつかの種類があって。しかもそれぞれが波及し合う。「愛される自信」のない人は生き方にも疑問を思いがちだし、「生き方の自信」がない人は何に対しても「できる自信」を持ち辛い。これは自分自身にも、周りを見ても思い当たる節があることだと思った。
見た目が可愛くてそれを自覚している女の子は何に対しても自信があることが多いし、逆に自分に魅力がないと思っている人は生きることに対してネガティブなことが多い。でもそーいう子に対して「いやいや、やればできるよ!」って言ってもきっと意味はないい。なぜなら喪失してるのは「愛される自信」だから。
自信の喪失と一言に言ってもとても難しい問題だ。まだ読んでいる途中だけれど、とても興味深い。
ばいびー☆
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