「神は細部に宿る」ってハナシ。

大学でデザインを学んでいた頃、「神は細部に宿る」という言葉をよく聞いた。言葉の通りで、「一見すると分からないような細部へのこだわりこそ、真にモノゴトを優秀たらしめるのだ」みたいな意味合い。

まぁ実際その通りで、例えばポスターデザインとかでも、「文字間のスペース」とか「アイテムの位置付け」とかを細部まで気をつけてないポスターは、素人目に見ても「なんか気持ち悪い」と感じることが多い。映画とかでも細かいカット割りの気遣いが見心地の良さにつながる。

ものづくりに限らず、例えば営業さんとかも、「飲みに行った後、その日中に必ずメールを送る」とかいう人もいるし、夫婦さんでも「日々、ささいなことをしてあげること」みたいな信条を掲げる好々爺もいる。

神は細部に宿る。

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ところがぎっちょん。

「どこまでが細部なの?」という問題もありまして。任天堂の元社長さんも言ってたけれど、世の中ってのは「やれることよりやったほうがいいことのほうが圧倒的に多い」ので、細部もこだわり続けたら人生が終わります。

だから「細部に神は宿る」のは身につけて当然の認識として、「じゃあどこで見切りをつければいいの?」ってとこを考え始めてやっと本番って感じなのだと思う。「細部に神は宿る」という認識がないと、多分おハナシにならない。

まぁ世間は大事件を好む傾向にあるし、「インパクトのあるアイデアが革命を引き起こした」みたいな話はみんなが大好きだから、「細かいことよりもインパクトのあるアイデアを」となる気持ちはわかるんだけど。でも、得てして革命は細部からはじまってる気がするんだよな。

後から「素晴らしいアイデアを!!」みたいに騒いでることも、はじまりは些細な細部なんだよ。iPhoneだって細部だし、インターネットだって細部だ。「限られた時間の中でどの細部をチョイスするの?」ってのが大事で。最初からインパクトのあるアイデアを目指しても、高転びするのがオチなんじゃねーかな。

あれ、同じこと2回言った気がする。まぁいーか。

ちょっと飛躍するけど、最近流行りの自然回帰、地方創生、個人主義的なアイデアもその多くは理想ばっかで細部がゆるすぎて高転びしてるんだと思う。大きな流れに反して生きる人は、普通の人よりもずーっと競争力を持たないといけないと思うのね。冷静に考えて大都市、大企業で働いている人のほうが恵まれてるんだから。「それ以外」の人は総合力で恵まれた人よりも上に行かないといけない。

大きな流れに反して生きるなら夢も大事だけど、それ以上に「細部」が大事だと思う。

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まぁ、「細部にこだわるとは何か」ということが何か、ということも考えなければいけないけれどね。もしかしたら、あえて雑にすることで表現できる空気感があり、それが革命を引き起こすかもしれない。そうなれば、雑にしておくことも「細部にこだわること」なのかもしれない。要は考えることがやっぱ大事で。考えに考えた末の「細かいことは後でいい」ならそれは良いと思う。

でも、こだわる前から「後で良い」なんて言うのは超こわいと思うのさ。色々こだわった結果、「神が宿りそうな細部」に目をつけてそこにこだわりまくる、って感じが必要なんじゃねーかな。んでもって、それこそが「丁寧に生きる」ってことなんだと思うよ。

ばいびー☆

夏が風をなびかせていますね。

夏が風をなびかせていますね。