新卒って「素人扱いしてよし」の称号みたいだよね、っていうハナシ。
まいど、いおりんでござい。
新卒って、「素人扱いしてよし」の称号みたいだよね、と、今日は感じたのでそのハナシをします。
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日本は「新卒一括採用制度」ってやつを敷いている。新卒者は経団連の「よーいドン!」という号令のもと、一斉に就職活動をスタートさせる。そして企業側も経団連の「レディ、ゴー!」の号令を受けて一斉に新卒求人活動を開始する。ニッポンの特徴的な就活事情の一つだネ。
私はこの新卒一括採用制度(以後、新卒採用)、欠陥だらけだと思っている。
言わば新卒採用者って「素人扱いしてよし」の称号なワケです。多くの企業にとって新卒採用者は「素人同然」で、だからこそ新人研修を何日も何ヶ月もかけて1から育てていく。IT系のSIer企業でも「文系OK」「PC経験なくてもOK」と謳われるのは、新人研修で実力を底上げするシステムだからだ。
これは、自分が身につけたスキルを使わない分野の企業に就職する人には万々歳かもしれない。「ワタシ、経済を勉強してたけど、IT系企業に就職したいワ。安定だもの」って人は、新卒採用はとっても便利だ。ある意味では「機会均等」が実現されている。
でも、自分が身につけたスキルをフルで使って働きたい人にとっては、「素人用の新人研修」の期間は地獄だ。大学などで学んだ基礎を教育者でもない人間から再度教えられ、あまつさえ自分が同期の人たちに教える立場に回ることもある。ITを専門として大学を卒業した友人の多くはSIer企業に行ったが、彼らから「新人研修で新しい技術が身についた」というハナシは聞いたことがない。
新卒採用のせいで、有能な人でさえも「素人扱いしてよし」という称号が与えられてしまうわけだ。ITを専門としていた人のほうが、IT系企業では損を被る可能性が高い、という変なパラドックスが発生している。
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オマケに、新卒採用こそが「日本人としての正統な道筋」と教え込まれている。新卒採用を失敗した人には漏れなく「欠陥品」というレッテルを貼り付けられてしまう。選択肢は「留年して再度新卒の就活をする or ニート」だ。
正統な社会への貢献の仕方が「素人として放り込まれること」であってたまるか、ってんだよね。新入社員全員を素人と見なすことは確かに「機会均等」かもしれないけれど、その代わり「適材適所」という大原則を犠牲にしちゃってるよ。
新卒採用もあってはいいけれど、それにコストかけすぎ。もっとインターンシップからの入社コースだとか、希望者には試用期間を定めてさっさと現場に投入するとか、そういう「素人じゃないコース」も用意してあげたほうがいいよな。
えっ、そーいう人はベンチャーを選ぶって?確かにそーかもね。だからベンチャー企業は勢いがあるのかもね?じゃあITスキルがある人ほど小さい企業に行けって?
ばいびー☆