人工知能が人間の仕事をもっと奪ってくれればいいのに、ってハナシ。
まいど、いおりんでござい。
昨今、人工知能(=AI)に関するニュースが話題になっていますね。
先日、グーグルが作ったAI、「AlphaGo」が欧州の囲碁チャンピオンに対して5連勝し、たというニュースがあった。そのあと、韓国のプロ棋士相手にも4勝1敗という好成績を残し、「囲碁の世界で機械が人間を越えた」と話題になっている。
参考: グーグルの人工知能、囲碁の欧州チャンピオンに5連勝(動画あり) « WIRED.jp
この対局については、AlphaGoが打った一見奇妙にも見える手に対し、「なぜこの手が有効なのか誰も理解できない」というレベルにまで達しており、
(ちなみに、これについて絶望を感じる人もいるけれど、同じくらい「まだまだ人間が囲碁について学べる範囲があることを証明してくれた」と好意的に見ているプロ棋士の方もいる。)
また、最近では「AIが書いた小説が文学賞で一次選考を突破した」というニュースもあがってきた。人間を越えるかどうかは判断し辛い分野だけれども、少なくとも「小説執筆」の世界においてはかなり人間に近づいてきているみたいだ。
参考: 人工知能が小説執筆 文学賞で選考通過 | NHK「かぶん」ブログ:NHK
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さて、こーいった最近のAIの成長には「ディープラーニング」という機械学習の技術がある。
機械学習とはまぁざーっくり言えば、「これはAってデータだよ。これはBってデータだよ」っていう、データを大量に学習させることで、Aの特徴、Bの特徴を機械が学習させる機械学習法だ。そうやって学習させたあとに、「じゃあこのデータは何?」っていうのを聞いて、機械がこれまで学習した結果から「それはAだね!」と言い当てられるようにする。
ディープラーニングってのは説明すると本ができあがるのでこれもざっくり言えば、「現存する技術の中でもっとも実用性の高い機械学習技術」とくらい思ってけばいい。
AlphaGoとは、ざっくり言えば「一流棋士の対戦内容」を大量に学習させ、その後に自分自身との対戦を大量に繰り返して囲碁について学習したAIで、「その瞬間においてとり得る作戦」を瞬時に大量に評価して、ベストな作戦をとることができる。
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さて。前置きはなくなったけれど、私は最近、「そろそろどこかのチームがWebのUIデザインを専門にしたAIを開発しないかな」と考えている。
正直に言って、WebのUIデザインそれ自体にはあまりクリエイティビティは存在しないと思っている。
重要なのは「Webを使って何を表現したいか」「Webを使って何を実現したいか」であって。それをWebというカタチで表現することそれ自体は、「見たことあるテクニック」の組み合わせに終始することが少なくない。(多くの発明は既存の概念の組み合わせなんだけれど。)
既存にあるモノの組み合わせに終始するんだとしたら、いずれAIによって代替できるようになる作業でしょ。だから、Webデザインというものも近いうちに「AIが提案してくれたデザインに手入れをする」という作業になるんじゃないかなー。
例えばGoogleさんの検索システムはWeb上に存在するあらゆるWebページに点数をつけているんだから、それをAIに学習させて、優れたデザインを自動で提案してくれるAIとかは作れそうなもんだよね。ある日突然、「Google Web Designer」みたいなサービスがリリースされても私は驚かないな。
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別にWebデザインに限ったことじゃなくって、例えばプレゼン資料作成ツール…PowerPointやKeynoteでは、最初に各社が用意したテンプレート・テーマを選択するよね。このテンプレートもAIによる自動生成にすればいいと思ってる。
世の中には自分オリジナルのテンプレートを作成している人はいっぱいいるんだから、それを大量に学習することで、高レベルのテーマを自動生成させれば、各社が用意するテンプレートよりもずーっと優秀なテンプレートが出来そうだけどね。
まー何にせよ、人工知能の可能性が最近はどんどん広がっているから、彼等がどんどん色んな仕事を助けてくれるようになれば、より一層おもしろい世界になりそーだな、と思う。
よく、「機械が人間の仕事を奪う」なんて言うけれど、私はむしろ「人間がやることを減らしてくれるんならバンバンザイじゃん!」と思っちゃう。今の世界、まだまだ「やるべきこと」より「やれること」のほうが少ないんだし。
パソコンの前でカタカタキーボードを叩く時間なんて減らしまくって、もっと面白いことしたいんです。ワタシは。
ばいびー♪