仕事のスピードをあげるには「やることを少なくする」のが基本だよ、ってハナシ。
まいど、いおりんでござい。
スピード感のある仕事について多くの人が勘違いしてそうだなー、と感じることがあるんだけれど、「スピード感がある、ってのは無計画で走りだす、ってことじゃないからネ」ってことです。
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最近、ベンチャー企業とかスタートアップとかいう単語が流行っていて、多くの書籍や評論などで「成功しているベンチャー企業・スタートアップの方法論を暴き出してパクろう!」って動きが活発だよね。
その中で特に注目されているキーワードの一つが「速さ」だ。ベンチャー企業やスタートアップはとにかく、仕事のサイクルが速かった。
Facebookの基となったシステム 1はZuckerberg氏によって一晩で開発されているし、その後もびっくりするくらいのスピードで改良を続け、世界を代表するSNSに成長した。
Googleだって、GoogleMapやGoogle+、Google Reader(現在はサービス終了)などなど、数々のWebサービスを輩出し、さらにシステムの改善を繰り返して高いユーザ満足度を維持している。とりあえず作って、改善を繰り返すこと、そしてサービスを切り捨てたり買収したりなどの判断も速い。
そして、多くの企業のリーダークラスの人たちが「私たちも実はスピードをあげて勝負しているから成功しているんだぜ」と矢継ぎ早に主張しはじめ、「速さは全てを解決する」なんて書籍も出ているくらいで、2015年現在でも、この「スピード信奉」は衰えるところを知らない。
でもね、多くの人は「仕事のスピードを上げる」っていうことを勘違いしている。
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フリーランスのエンジニアとして働いていると、「スピードあげて開発をさっさと始めよう!」っていうことを本当によく聞く。その多くの場合は計画もあまり練らずに、とりあえず作りながら考えればいーじゃん!と開発を始めたがる。
でも、それって大抵、丁寧にやるよりもスピードは下がります。とりあえず走り出したところで、3歩進んで2歩下がってを繰り返してるんだから当たり前だよネ。無駄が多過ぎるんだよ。んでも当の本人は「あんなに速くはじめたのにこんなに時間がかかるなんて」とか考えちゃう。
スピードを上げるっていうのは、どーすれば実現すると思ってんだろうね。
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仕事のスピードを上げるためには、
- 生産性をあげる。
- やることを少なくする。
この2つが基本です。当たり前です。できるだけ近道を、できるだけ(故障しない程度に)早足で進めば、早くゴールに辿り着くんです。当たり前でございますナ。
ところがぎっちょん、世の中には「早く走り出せば良い」と考えている人が多い気がする。その結果、無計画過ぎてやることを増やしまくったり、ロスタイムが増えて生産性も低くなったりしてるパターンが超多い。
まず「どーすればやることを最小限にできるか」を考えて、その後に「生産性を高くするにはどーすればいーか」を考えましょー。
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あと、スピード上げて早く終わらせれば、その分開発費用が安くなると考えている方もとっても多いですが、そんなわけないでしょ。スピードを上げるんだったらその分工夫いるんだから。Amazonでも、お急ぎ便で頼んだら高くなるでしょ。
ばいびー☆
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Notes:
- Zuckerberg氏の通うハーバード大学の女学生の顔写真を2名分表示し、「どちらが良いか」を投票させる、なんとも悪趣味なシステム。このシステムは同大学で問題になり、Zuckerberg氏は半年間、保護観察処分を受けている。 ↩