Apple Musicなどの音楽ストリーミングサービスが提供する「集合」としての音楽の価値のハナシ。

まいど、いおりんでござい〜。

Appleさんが、「Apple Music」なるサービスを開始しました。

Apple Musicはいわゆる、「音楽のストリーミングサービス」です。もっとざっくり言えば「月額980円で、Appleさんと契約した音楽がインターネット経由で聴き邦題になるよ」というサービスです。

実は、このサービスは特段新しくともないです。一足先にLINEが「LINE MUSIC」という同様のサービスをスタートさせてるし、エイベックスさんもサイバーエージェントと一緒に「AWA」という同様サービスをスタートさせている。「音楽ストリーミングサービス」で検索すれば、類似サービスは散見出来る。

Apple Musicは、そんな流行の兆しのある音楽ストリーミングサービスのひとつとして、登場した。

曲単体の価値だけで曲を売ることがめちゃめちゃ難しい時代なんだよね。

CDの売上げが下がり、iTunes Store等でのダウンロード販売もいまいち伸びない現状を打破する仕組みとして、「音楽ストリーミングサービス」というのは、とっても大きな価値を秘めているよね。

「音楽」というコンテンツが売れづらい要因として、「曲の価値は聴かないと分からないが、聴くためには購買行動が必要」というジレンマがある。

このジレンマを打破する方法として、いろんな解決方法がとられてきたよね。

  • CDショップのみで試聴できるようにする。
  • 最初の1分だけ試聴できるようにする。
  • 様々な音楽番組で唄う。
  • ラジオにリクエストがいっぱい来るようにする。
  • パッケージ、歌詞カードを工夫する。
  • 握手券をつける。
  • PV(宣伝用映像)をつける。

まー本当、色々ある。中には、「曲以外の価値をつける」っていう手段もとられていて、それがCD売上げランキング上位を占めちゃうことだってある。それは「音楽業界の偉業」と呼べるのか、ちょっとあやしいよね。

でも、曲の価値をアピールするために曲を聞かせすぎると、お客さんがそれで満足しちゃって、購買行動に繋がらないことになる。最近はYoutubeとかでPVを公開しているアーティストも増えてきたけど、あれだって、「アタシ、Youtubeで聴けるからCDは要らないや」みたいな人を少なからず発生させてるんだよね。

インターネットの普及も手伝って、もはや「曲」単体の価値だけで曲を売ることがめちゃめちゃ難しい時代なんだよね。

「私の知らない、素敵な曲に出会えるかも」という価値。

そこで、「音楽ストリーミングサービスが提供する価値」というのがとっても光る。

音楽ストリーミングサービスは、曲を「単体」で扱わず、「集合」として扱うことにしたモノなんだよね。そーすることで、提供する価値を全く異質のモノにしてるんです。

例えば、「私の知らない、素敵な曲に出会えるかも」という価値。

この価値を待ちかまえている市場ってのは少なくないよね。音楽好きな人は常に、「何か良い曲ないかな」って探してる。音楽テレビや音楽ラジオを聴いたり、「R35」のようなコンピレーションアルバム 1を買ったりするのも、「何か良い曲ないかな」っていう思いからだよね。

この「未知との遭遇」的な価値は、今までだったら「アルバム」とか「シングルB面」とかだった。でもそれだって、「同じアーティストの曲」などの限定された範囲だったし、1回の購買活動で、10曲程度の広がりしかなかった。あとは、音楽番組とかを定期的に見るくらいしかなかった。

それが、「音楽ストリーミングサービス」になると、1回の購買活動で、数千万曲にアクセスできるようになる。しかもサービスによっては、下記のような機能で「受動的に」この価値を受けとることができる

  • 今までの音楽試聴記録から、あなたが好きそうな音楽をオススメする機能。
  • 専属DJが音楽を厳選して24時間流し続けてくれるラジオ機能。
  • 特定のジャンルの最新曲をランダムで流し続けてくれる機能。

こういった機能は1つ1つは新しくない。でも、音楽ストリーミングサービスの持つ「気に入れば即、自分の音楽リストに追加可能」という性質によって、超ステキな価値に変身するのよ。今までの音楽業界が提供してきた価値とは異質の広がり。

iPhone等のミュージックアプリに、半ば強引にApple Musicを組み込んでるんだよね。ほんとうまい。

音楽ストリーミングサービスの欠点は、その「異質さ」のために、手を出しづらい印象をあたえるところかな。今までは「1曲○円」だったのが、「月額○円で聴き放題」になるわけだから、買い手は躊躇するよね。躊躇してデメリットを探っちゃう。

それに、得られる価値・体験も異質だから、CDとかとは違う魅力に気付かせるためには、やっぱり一回体験してもらう必要が出てくるよね。使ってみて「あっ、これ良いかも!」って思わせないといけない。最近、音楽ストリーミングサービスで「○ヶ月無料トライアル」が出てきたのは、この「とにかく1回使わせよう」っていう意図が強いんじゃないかなー。

Appleさんが強いなーって思うのは、iPhone等のミュージックアプリに、半ば強引にApple Musicを組み込んでるんだよね。そーすることで、ユーザに「何だこれ?」って思わせやすくしてる。そこに「3ヶ月は無料トライアル」みたいなのがつけば、「とりあえずやってみよーかな・・・」って思う人がいても不思議じゃないよね。ほんとうまい。デバイスを普及させてる強みがうまく出てる。

この点では、Androidを世界的に普及させているGoogleさんも強いんだけど。Androidはミュージックアプリをユーザが勝手に選べちゃうから、囲い込み的価値はiPhoneには大きく劣ると思う。

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いやー、音楽ストリーミングサービス業界が大きく動き出してる2015年。No Music, No Lifeなイオリンとしては、この動きはとっても面白い。

ばいびー☆

音楽ってほんと素晴らしい。

音楽ってほんと素晴らしい。

Notes:

  1. 特定の趣旨に基づいて選定された曲が入っているアルバムのこと。