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Stay Gold, Ponyboy.

「人喰いの大鷲トリコ」で考えるゲームのリアリティのハナシ。

まいど、いおりんでござい〜。

最近は控えていますが、いおりんは元々、ゲーム好きな人間です。他にも楽しいことが世の中に溢れているのでゲームから離れることもあったけど、ゲームが好きな性格はそのまんまです。以前もそんなエントリを書いたよね。

そんな私が、10年近く待ち続けているゲームがあるんだよね。それは、「人喰いの大鷲トリコ」というゲームです。

引用元: 人喰いの大鷲トリコ | プレイステーション® オフィシャルサイト
引用元: 人喰いの大鷲トリコ | プレイステーション® オフィシャルサイト

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「ICOシリーズ」と呼ばれるゲームがあって。1作目の「ICO」と、2作目の「ワンダと巨像」の2作品が世に出ているんだけど、このICOシリーズの3作目となるのが、「人喰いの大鷲トリコ」です。

私、「ICO」と「ワンダと巨像」がほんと大好きなんだよね。PlayStation 2(以下、PS2)の作品 1なんだけど、世界観や没入観、雰囲気の完成度は、PS2のゲームでも最高峰。それぞれのゲームだけでも、エントリが何本か書けちゃうくらい、思い入れのあるゲーム。

ICO

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ワンダと巨像

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「人喰いの大鷲トリコ」の開発自体は2007年に発表されてたんだよね。でも開発延期とか諸々で、ここ数年は音沙汰がなかったんだよね。「メチャメチャ楽しみだったけど、このまま有耶無耶に開発中止になっちゃうのかなぁ…」ってしょんぼりしてた。

それが、今年(2015年)のゲームイベントで、2016年に発売予定と発表されて、テストプレイ映像まで発表されちゃったもんだから、さぁ大変。

映像を見てみたら、しっかりICOシリーズの雰囲気を受け継ぎつつ、PS4の描写能力が用いられてて、すっげートキメいた。

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イオリンがゲームに求めているものの一つに「物語に夢中にさせてくれるか」というものがあります。

それは映画を観るときに多くの人が求めることと同じで、「その物語から目が離せなくなるか」「物語を体験しているかのような気分にさせてくれるか」というところ。これさえ満たされれば、例えゲームシステムが悪い(やりづらい)モノでも、メチャメチャゲームを楽しめるんだよね。

例えば映画だったら、その部分のリアリティを出すために様々な工夫をしてるでしょ。

  • CGよりも実写で表現できるなら実写で撮影したり。
  • できる限り本物に近いCGを追求したり。
  • 爆発もCGじゃなくて、実際に爆発させてみたり。
  • 実際に刀を弾かせた音・機関銃をぶっ放した音を入れたり。
  • 人を殴ったシーンに実際にお肉を詰めたサンドバッグを殴った音を入れたり。

こーやって、「どうすればリアリティ・迫力が出て、映画の世界に厚みや説得力が出るかな」ってのを、めちゃめちゃ考えられてるんだよね。映画は世界観を出すために、途方もない数の努力が詰め込まれている。

でも、ゲームだと「世界観を出すための努力」ってどっかで省かれがちなんだよね。理由はいくつかあって。

  • 世界観を表に出しすぎると、無駄が増えて操作性が下がる場合が多いから。
  • プレイヤーが操作する仕組み上、実現できないことが多いから。

多くのゲームは、どこかでリアリティを妥協してるんだよね。プレイヤーがゲームを円滑に進めることを阻害する恐れのある表現は極力避けている。ゲームのキャラクターの多くは、現実では考えられないくらいキビキビ動くでしょ。

それは仕方のないことなんだけど、その妥協するポイントを上手く選ばないと、ゲームの世界観が薄く感じちゃう。

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ICOシリーズは、その「世界観の表現」がとっても強くて。何より、キャラクターの動きのリアリティがとても良い。

キャラクターの動きをとっても、多くのゲームは「無駄な動きをしない」ことが多いんだけど、ICOシリーズでは、結構「無駄な動き」があるんだよね。

「ICO」は簡単に言えば「囚われのお姫さまを迷宮から救い出して脱出するアクションゲーム」なんだけど、このお姫さま「ヨルダ」が、どーでもいい動きを結構するんだよね。鳥に興味持ったり、座り込んだり、ふらふら歩き回ったり。あと、「ここを飛び越えて」みたいな時も、すんごく躊躇したり。

引用元: 「ICO」と「ワンダと巨像」のリマスター版を迎えて。上田文人というゲームデザイナーは,何を考えて作品を創るのか――日本が誇るゲームデザイナーがみっちり語る2時間 - 4Gamer.net
引用元: 「ICO」と「ワンダと巨像」のリマスター版を迎えて。上田文人というゲームデザイナーは,何を考えて作品を創るのか――日本が誇るゲームデザイナーがみっちり語る2時間 – 4Gamer.net

「ワンダと巨像」は簡単に言えば「広大な大地を駆け回って巨像を倒すゲーム」なんだけど、相棒の馬「アグロ」がこれまた、どーでもいい動きするんだよね。なんか辺り走り回ってどっか行っちゃったり。座り込んだり。頭を下げて草食べたり。呼んでも中々来ないときあったり。いきなりこっちに走ってきたり。他の多くのゲームに出てくる馬は「乗り物っぽい」んだけど、アグロはとーっても「馬っぽい」。

倒す相手の巨像だって、こっちに攻撃してきたと思ったら、「あいつ、なんか私のこと見てなくないか?」みたいな動きするときもあるんだよ。

引用元: 「ICO」と「ワンダと巨像」のリマスター版を迎えて。上田文人というゲームデザイナーは,何を考えて作品を創るのか――日本が誇るゲームデザイナーがみっちり語る2時間 - 4Gamer.net
引用元: 「ICO」と「ワンダと巨像」のリマスター版を迎えて。上田文人というゲームデザイナーは,何を考えて作品を創るのか――日本が誇るゲームデザイナーがみっちり語る2時間 – 4Gamer.net

操作してる主人公にしても、操作性を下げすぎない程度に、無駄な動き(着地したときによろめくとか)があるんだよ。

これらって、別にゲームを円滑に進めるためには全く無用なんだけど、ゲームのリアリティとかを生み出すためには超大事なんだよね。ICOシリーズは他のゲームに比べて、こーいう「キャラクターの動きのリアリティ」を出すのが本当に上手い。

中には、「キャラクターが無駄な動きをするせいで、ちょっと無駄が発生する」っていうような動作もあるんだけど、もうリアリティが強すぎて、「コイツはこーいう生き物なんだな」って納得しちゃうんだよね。無駄が不満じゃなくて、かわいげになってくる。

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ICOシリーズはこういうリアリティの上に、物語性を強める演出(建物の構造や質感・空気の色・霧の濃さや環境恩など)も色々からませて、本当に「物語の中にいるような感覚」にさせてくれて、超楽しい。

最新作となる「人喰いの大鷲トリコ」の映像でも、その辺りが如何なく発揮されてるよね。主人公の階段を下りるときの「恐る恐る走っている感じ」とか本当最高だし、トリコのちょくちょく主人公の顔見てくるとことか、ジャンプするのためらってるとことか、勝手にちょっとウロウロしたり鳴いたりしてるのとか、本当に最高。

発売は2016年らしいけど、早くも来年、一番やりたいゲームが決まったね。

ばいびー☆

引用元: 人喰いの大鷲トリコ | プレイステーション® オフィシャルサイト
引用元: 人喰いの大鷲トリコ | プレイステーション® オフィシャルサイト

Notes:

  1. PlayStation 3でHD版が出ています。

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