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Stay Gold, Ponyboy.

漫画「市場クロガネは稼ぎたい」は学校図書室にでも置いた方が良い、ってハナシ。

まいど、いおりんでござい〜。

この2日間で漫画「市場クロガネは稼ぎたい」というWEB漫画を一通り読んだ。同漫画は、「裏サンデー」というWEB漫画サービスで連載されている。

引用元: 裏サンデー | 市場クロガネは稼ぎたい
引用元: 裏サンデー | 市場クロガネは稼ぎたい

この「市場クロガネは稼ぎたい」が裏サンデーに登場したのは2013年11月のこと。当時の私はこの漫画を完全にスルーしていた。というのも、当時の私は「市場」という言葉にあまり興味がなかったし、この漫画を「よくある学園モノか」と思い込んでいたからです。

ところがぎっちょん。

昨年末くらいから「市場」という言葉に興味津々になり、今のタイミングで改めて「市場クロガネは稼ぎたい」を読んでみたところ、めちゃめちゃ面白かったのです。

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「市場クロガネは稼ぎたい」について簡単に説明すると、「資本主義を実践で学ぶ学園モノ」。学円園学園は資本主義学園であり、稼ぐことが進級・成績などを決める学園。部活に所属して、「新聞部」「銀行部」「学食部」などといった部活に所属して、「学円」を稼ぐことが、当学園の至上目標となる。

学円園学園に入ると、現実世界のお金は全部没収されて、「学円」だけで生活を強いられるので、もう「社会から隔離された箱庭社会」といったような様相。そこで主人公“市場クロガネ”が、彼の持つ「人の価値を見透かす能力」を使って稼いでいくハナシ。

絵柄や物語構成は少年漫画らしい軽快さで、難しい法務手続の話とかも一切しない。「市場」「資本主義」を土台としている割にとっても読みやすく、「投資」「上場」「マーケティング」とかの要素がとにかく鏤められていて、まさに「市場について学ぶきっかけになる本」と言っても過言じゃないと思う。

「ベーシックインカム」 1を取り扱っているときに、「ベーシックインカムによって労働へのやる気を失う学生」と「失敗を恐れずに起業をする学生」とを両方取り上げていて、ベーシックインカムの是非について単純には考えさせてくれないところなども、示唆に富む内容だった。そーいった、市場・経済などについて分かりやすく教えてくれる。

また、主人公の持つ技能が「その人が市場で持つ価値を見出す能力」とでも言えるもので、それが本当に面白い。全く稼げていなかった学生に対して「君にはこーいう力があるんだから、こーいう部活で働くべきだ」というようなことをやっていて、まさしく人材業の理想をいっているんだよね。「私には力がない、と思う人は単純に自分の力に気付いていないだけ」ということを気付かせてくれる。

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大袈裟だけど、学校の図書館などに置いてもいいと思うね。「金稼ぎは悪か」ということもテーマにしたことがあるし、「当事者は全員HAPPYなビジネスでも、消費者が損をしてしまうモノがある」ということもあるし、労働の最低限のことに関して教えてくれる素晴らしい漫画だと思う。

ちなみにこの漫画における学園の最高権力者は「生徒会」で、生徒会が政治のようなことをやっているんだけど、その生徒会長が一貫して正義感溢れる資本主義者なのがとっても面白い。もちろん、現実とは規模も複雑さも違うとは言え、「日本は政治絡みの話題が多いのになー」とか思っちゃうね。

ばいびー☆

Notes:

  1. 社会福祉として、国民全員に「生活に必要な最低限の現金」を支給する制度。日本でもマニフェストに掲げている政党はあります。

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