良いモノを作ることと自分の利益を直結して捉えられるかどーかが、B2B労働者の質なのかも、ってハナシ。
まいど、いおりんでござい〜。
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先日、twitterでちょっと過激な発言をした。
少なくとも、「世の中のために良いモノを作ろう」とか考えているエンジニアが、B2Bメインの大企業に行くことが私には理解できない。
— イオリン (@Iorin0225) 2015, 4月 3
私の大学時代における知り合いのほとんどがB2B 1のIT企業に入っているため、この発言は私の知り合いを大きく刺激を与えることになった。「ちょっとツラ貸せや」という感じで。
まー、実際私も、「私はこう思ってるんだけどほんとのところどーなのよ」という気持ちでつぶやいたので、実態を聞けるならば是非是非話してくれよ、と急遽企画された飲み会に参加した。
その結果をメモがてら。
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まず、私がなぜ、「B2Bでは良いモノを作ることなんてなかなか出来ないんじゃないか」と考えたかというハナシ。それは、依頼側は何が良いモノか知らない状態にも関わらず、受託側は良いモノを作ることと生きることが直結していない、と考えたから。
受託側は大抵、かかった人月や工数で費用を計算するから、良いモノではなく、作るのが大変なモノを作ることが、生きることと直結しているんじゃないかな、と。例え無駄なモノだったとしても、依頼側が無駄と分からない状態だった場合、受託側は作っちゃったほうが儲けになるんじゃないの、と。
別に悪しきモノを量産しているのがB2B、とは全然思わないんだけど、ビジネス的効率の目で見ると、「良いモノよりも儲かるモノ」となっちゃうんじゃないの、と。そう考えたわけです。
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で、実際にB2BのSIer(System Integrator) 2として働いている人たちのハナシを聞いた。企業名は何となく伏せるけど、聞いたことのある企業で働いている大手企業の労働者たちです。
そしたら、しっかり「無駄機能を省く行程」というものは存在するらしい。ユーザビリティテスト 3などで無駄な機能があれば、例え手間ひまかけた機能であろうとバッサリ省くこともあるそーだ。
彼ら曰く、「しっかり良いモノを作らないと、“次は別のところに頼むか”というハナシになって次の仕事に繋がらなくなる」とのことだった。
私は「仕事をゲットしてしまえば、その後の段階で市場競争要素が弱まってしまうから、良いモノが作られなくなるんじゃないかな」と考えていた。ところがぎっちょん、「次に繋がるか否か」という部分を考慮すれば、「良いモノを作る」と「生きていく」とが直結するし、しっかり市場競争も成り立っているように見える。
私は点だけを見ていたねー、と。
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モチロン、上手く行かないパターンも往々にしてあるようで、「業務委託する場合は、委託相手が何も思考回路を挟まなくて良いレベルまで物事を決め込んで委託すべき」というような教訓もあるらしい。
また、「業務委託先が更に別会社に業務委託して…」と、下層に根が伸びすぎてしまっているプロジェクトも大抵上手くいっていないとのこと。
これは多分、「根っこの先になるにつれて、良いモノを作るよりも、とりあえず終わらせることが大事になってしまっている」が原因なんじゃないかな。単純に、構造が複雑になりすぎて管理者の手に負えなくなってしまっているだけかもしれないけど。
色々と現場は面白いハナシを知っているよね。
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つまるところ、B2B企業に大事なのは、「良いモノを作ること」と「生きること」を直結して捉えられるかどうか、ってところにあるのかもしれないね。その場その場で最大利益をとるんじゃなく、未来もしっかり見据えて、「今はコストだけど、次の仕事に繋がればOK」っていう発想になれば、良いモノはでき上がっていくのかもしれないね。
あと、「大手企業」とか「B2B企業」とか大きくひと括りにしたけど、当たり前ながら企業によって全然文化が違う気もした。まー、「どちらも言えるよね」とか「色々あるよね」なんて意見は価値がないから大きくひと括りにしたんだけど、「色々あるよね」という意識は頭で持っといたほうがいいと感じた。その上で「私はこうすべきだと思う」と考えるべきだねーと。
ばいびー★