節約したほうがいいときと、しないほうがいいとき
「お金を使うべきか、節約するべきかなんてケースバイケースだよ」という、面白みのないハナシをします。
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「お金は節約するよりも使ったほうが良い?」
世の中には「我慢して節約するより、使いたいときに使ってしまったほうがいいよね」「貯金は悪」みたいな考え方があります。
オイラ自身、下手に貯金するよりは使ってしまったほうがいいよね、と思っていた時代もありましたが。今はむしろ節約できる部分は節約するようにしています。飲み水は水道水ですし、一駅二駅移動するくらいなら、1時間ほど歩いて運賃を節約したりします。
一方、「電車賃を貯金することで時間を浪費している。あなたの時給が2500円なら、1時間歩くことで2500円無駄にしている。」みたいな言論がありますよね。
もしもオイラが時給制の仕事をしていて、仕事を1時間休んで歩いていたとしたら、これは正しいかもしれません。。が、多くの場合、「あなたが電車を使おうが、歩こうが、収入に変化なんてない」です。電車に乗っても2500円増えないですよね。純粋に電車賃分、お金が減るだけです。
むしろ、電車賃を節約し、歩くことがお金稼ぎと捉えることができます。運賃が200円だとすると、歩くだけで1時間で200円稼いだことになります。
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以前、「5万円を貯金した人は、5万円でできた経験を取り逃した」というような言葉を目にしたのですが。
逆に言えば「5万円貯金できなかった人は、5万円節約することでできた経験を取り逃がした」ことにもなります。
上記の電車賃の場合、オイラは200円を使わないことで、むしろ「1時間、知らない道を歩く体験」を得ています。さらに運動不足すら解消できています。この体験を、200円使って電車を乗った人は取り逃がしてますよね。
つまり、先程の言葉に大して意味はないということです。
移動費でいうと、「この電車賃で時間を買っているんだ」みたいなことを言う人もいますが。。別に200円払ったら1時間増えているわけでもないです。この「時間を買う」ってのも、ほとんどの場合ウソです。
一方で、今の例は「1時間」ですが、電車賃500円、徒歩だと2時間かかるケースだととうでしょう?これは電車使ったほうがいいんじゃねえか?って気がしますよね。オイラだってきっと電車を使います。2時間歩くのはさすがに大変ですからね。
では、「電車賃1000円、徒歩2時間」だったら?これは途中まで電車にしましょうか?「電車賃1万円、徒歩2時間」だったら?1万円は高い気がしますよね。
つまり、世の中には「節約したほうがいいケース」「使ってしまったほうがいいケース」ってのが存在するわけです。一概に「貯金するなんて」「浪費するなんて」とは言えないのです。
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まぁ終着点はいつもありふれたモノですが。極端な意見に走りがちなのも人間なので、「もっとありふれた答えが正解だよ」というのを伝えるのも意味があるんじゃないですかね。
オイラの場合、「生活維持費は節約する」「臨時消費は使ってしまう」というよーな判断基準があります。なぜなら、「貧乏」というのは、「生活維持費>収入」という状態のことだからです。
例えば、月収手取りで12万円のAさんがいたとして。家賃3万円、月の食費3万円、光熱費等で1万円で過ごしていれば、その他で月5万円使えますよね。普通に飲みに行けて、Netflixとかもいけます。ちょっと貯金すればパソコンとかも買えるでしょう。
一方で月手取りで40万円のBさんがいたとして。家賃25万円、月の食費10万円、光熱費で3万円だとすると。その他で2万円しかありません。Aさんに比べて毎月の貯金額も低くなるでしょう。食事とかは豪華かもしれませんが、資金繰りで言えばBさんのほうが厳しいです。
まぁこれは極端な例ですが。。生活コストが収入に見合わなくなると、どれだけ収入が高くても貧しくなってしまうのですね。
「安いとこに住めばええやないかい」「食費10万円を減らえばええやないかい」などと言うかもしれませんが、こういう習慣的な生活コストは、一旦上げてしまうと、下げるのがむちゃくちゃ難しいのですよ。
なので、「臨時消費で5万円使う」よりも、「生活コストを5000円上げてしまう」ほうが危険です。
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先程の基準にプラスして「節約した場合のほうがおトクな場合は節約する」という基準があります。
例えば移動でバスや電車を使うのは極力節約します。これはシンプルに「歩くの楽しいよね」「運動不足も解消できて移動もできて一石二鳥だよね」と思っているからです。
他にも、オイラは移動中に飲み物をあまり買いません。これは、飲み物は喉が乾いているほうがおいしいので、「節約したほうが水がおいしくなる」からです。レストランに入っていただくお冷や、家に帰って飲む水道水のほうが、途中で買ったペットボトルよりもおいしいのです。
欲求って一度叩き伏せたほうが満たされたときの満足感高いのですよね。なので、「あ!喉乾いた!」とか「あ!疲れた!」は一回黙らせたほうがいいです。それで節約できるなら一石二鳥なのです。
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と、まぁダラダラと書きましたが。
なんかこう、強い言葉を使って「節約とか悪」あるいは「節約しないとやばい」とかで煽るのあんま好きじゃないんで。「節約すべきかどうか、自分で意識してけばいいよ」というハナシをしました。