たゆたう

実は世界には色なんてないんだ
目の裏の大きなキャンパスで
小人がラクガキをしているのさ

僕が草原に寝ころぶと
君は風のように駆けていった
花のような笑い声が
僕たちを柔らかく包み込む

君と空をたゆたっていたい
手を繋いで身体をあずけて
僕らはまだ愛の意味を知らないけれど
ただ君とたゆたっていたいんだ

鈴虫がコーラスを奏で
雲を広げてスクリーンにして
スズメが風船でクジラが気球
僕がロミオで君がジュリエット

君とたゆたっていたいんだ