心月

帰り道 孤独が空から降ってきた
虫の笑い声と風のささやきと僕の靴音

街を抜けて世界が遠のく
広い空と長い川の間を
僕は一人で歩いてる

こころが満ちる時を求めて
僕は孤独を彷徨っている
やっと満ちたと思ったら
瞬きする間に欠けていく
一緒に寝そべる時間すらないや

ああきっと
僕が死んでも
世界は止まらず回り続けるんだろう
その死さえも歯車にして

こころが満ちる時を求めて
ぐるりぐるりと同じ道
すっからかんの器には
何を入れればいいんだろう

僕にできることなんてなんにもないから
丘の上で寝そべっていてくれよ