Chrono Orchestra Arrangement Box雑感。

Chrono Orchestra Arrangement Boxが届いたので、ずっと聞いています。

これは、ゲーム「クロノ・トリガー」と「クロノ・クロス」の音楽をオーケストラアレンジしたサントラで、「スクエニ公式では初のアレンジ」とのことです。

もともと、作曲者の光田康典さんが、あんまりオーケストラアレンジに積極的ではなかった気がします。

光田さんは「何を表現するのか」ということにとても真摯に向き合っている方で、「安易にオーケストラアレンジをすると、原曲が表現したかったメッセージが歪曲される危険性がある」ということをとても気にしているように思います。

実際、アレンジって、「ガッカリ」することもあるんですよね。「えっ、もはや違う曲やん。。」と。

その点、この作品は、光田さん自身がアレンジをしたわけではないですが、光田さんが運営するスタジオの方が参加していたり、光田さん自身も部分的に譜面監修などには関わっているようで、「メッセージを失わないこと」が意識されているような気がします。

主観的な話ですが、どの楽曲も、「原作ゲームでの情景」がどこかしら浮かぶ、いいオーケストラアレンジです。

おまけのピアノデュオは少しだけ趣が違う気がするなあ、と思ったのですが、調べてみるとこちらは光田さんは一切関わっていないようで納得しました。

オーケストラアレンジは、「原曲のメッセージを、解像度を変えて表現している」という感じで、ピアノデュオは、「原曲をリスペクトしつつ、ピアノデュオとして伝えられるメッセージに落とし込んだ」という感じですね。

良い悪いではなく、コンセプトの違いですね。