ノクローン

免許センターのある場所への小旅行という形になったけれど。歩き回って実感するけど僕が選んだ長野の移住先は良いとこだったんだなと実感した。道中と宿泊先、2つほどの街を歩いたけれど、語弊を恐れず言えば時が止まったような街だった。僕が固定した家を嫌う理由も少しわかった。昔は創意工夫を駆使して増築したり修繕したりするのが家だった。だから毎日きっと移ろっているんだけれど、技術が進歩したために今はほとんど劣化もしないし修繕もプロに任せるしかなくなって、家自体に対する創意工夫が禁じられた。そこに僕は、牢獄に閉じ込められたかのような絶望感を持つのだと思う。