ふと、今川仮名目録および仮名目録追加の現代語訳があったから読んでみた。簡略化されたモノだったから、いつか原文読みたいなと思う。それにしても、現代の民主制じゃ絶対ありえないような強い条文が多くて面白かった。第一条から「あいつより年貢(土地税)納めるからあいつの土地くれ」っていう競争アリにしてて強硬で先鋭的だ。こーいうルールを今川氏親が50歳くらいの時に制定。そして息子の今川義元は34歳のときに一部を書き換えた「仮名目録追加」を制定し、その中で有名な「只今は、おしなべて自分の力量を以て法度を申し付け静謐することなれば」の一文がある。つまり、「俺が自分でルール決めてそれで平穏に収めているんだから幕府は黙っとらんかい」と34歳で宣言したわけだ。そして信長に奇襲で討たれるまで国を成長・拡大し続けた。改めてこの時代の日本人の力に感嘆する。ちなみに、「仮名目録」の名前の由来は、「氏親の妻の寿桂尼(戦国唯一の女戦国大名)が、「漢字で書いたら民が読めないわヨ」と考えてとのこと。有能な人しかいないのかこの時代は。