ディレクター

ゲーム業界には昔から「ディレクター」という職業があります。「ゲームプランナー」「ゲームデザイナー」とも呼ばれる人たちですが。

彼らの仕事は、日本語で言えば監督に近いです。ゲームを考えて、それを実現させることが彼らの仕事です。「ゲーム」という一本の製品の屋台骨とも言える存在です。

一方で、IT業界で曲りなりとも生きてきましたが、この世界には、ディレクターにあたる存在が基本的に不在です。PL、PMなど全体を見る人はいますが、彼らは「一本筋を通す」という仕事はしないのですね。

企画したり、あるいはちゃんと製品ができあがるように物事を進めるのも、もちろん立派な仕事です。が、製品にちゃんと一本筋を通すには、「利用者の触れるところは全部ディレクターがチェック・調整する」ということはとても重要なのですね。ゲームでも、一箇所の破綻が致命傷になるのはよく見かけます。

そこを担う人がいないので、「何がしたかったんだこの製品」みたいなことが起きるのだろうなあ、と思います。