イオリンの何か

夜にひとり

深夜11時
ドアの鍵を開けながら
誰もいない部屋にただいまと言った

冷蔵庫の中ではビールの缶と
昨日作ったサラダの残りが
驚いたように僕を見上げた

ベランダから見た夜景は
なんだかとっても綺麗で
最近買った椅子に腰掛けて
ビールを飲みながらそれを眺めていた

空見上げれば綺麗な満月
机の上には灰皿と
さっき買ってきた するめいか
こんなひとりも悪くないよねと
眠たそうな街に話しかけた

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