イオリンの何か

空飛ぶクジラのツェラト

空飛ぶクジラのツェラトが
今日も空に浮かんでいる
雲の小魚があいつの周りを
気持ち良さそうに揺らいでいる

空飛ぶクジラのツェラトが
綿飴の雲を食べている
頭から真っ白い塩を吹いて
僕らの世界に粉雪が降るんだ

空飛ぶクジラのツェラトは
いつもひとりで飛んでいる
あいつの家族は海底で
今も静かに眠っているらしい

空飛ぶクジラのツェラトの
真横を飛行機が飛んでいる
ツェラトは思わず歌を唄うから
僕らはどこまでも遠くへ飛べるのさ

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