カタカナ語に含まれる余計な意味と削られる概念のハナシ。

まいど、イオリンでござい。

日本では「ソーシャル」や「シェア」という言葉が随分と歪められているように思う。外来語には本来とは異なる意味づけがなされてしまうパターンがいくつもあるが、「ソーシャル」や「シェア」「コミュニティ」という単語にはどうにも余計な意味合いが付随してしまうようだ。

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私は2017年現在シェアハウスに住んでいる。そのことを知人に伝えると、多くの人は「どんな毎日を送っているの?」と、何かしらのイベント三昧の日々を想像する。少し前に流行ったドラマ「テラスハウス」などのように、毎日リビングに集まってワイワイ楽しくやっている雰囲気を想像するのだ。

また、シェアエコノミーというものに対して、自然回帰的な意味を見出す人も多い。菜園と組み合わされたシェアハウスはとても多いし、シェアエコノミーの話をしながら「昔のように丁寧な生活を」などと謳っている人もよく見かける。

別に自然回帰的な考え方が悪いというわけではない。私も時々自然に立ち戻りたくなる時がある。ただ、「シェア」と自然回帰を結びつけすぎるのは良くないな、と思うのだ。

私は「シェア」の本質は、「みんなで使いまわしたほうが生産性が高い」にあると考えている。シェアハウスに住んでいる理由も、別に毎日誰かとおしゃべりしたいわけでも丁寧な生活がしたいわけでもなく、一人暮らしよりも効率がいいだけだ。

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「ソーシャル」という単語もなんだか変な意味合いに使われやすい。単にSNSを使っているだけで「ソーシャルアプリ」「ソシャゲー」と呼ばれるものもあるし、ただの出会い系サイトが「ソーシャルマッチング」などと名乗っている。最近では住人同士が仲良くなるような仕組みがあるシェアハウスを「ソーシャルなんとか(企画企業によって何のソーシャルかは変わる)」と言うらしい。

なんとなくそれっぽいものをとりあえずソーシャルと言っているようだ。SNSを皮切りに「ソーシャル」という単語がバズワードとして使い倒され、今ではボロ雑巾のような単語になっている。

少なくともソーシャルとは、「インフラ」だと私は思っている。人と人とが関わり合いを持つインフラをソーシャルと言うんじゃなかろうか、と。そー言う意味でソーシャルな仕組みを持つものはあまりにも少ないように思う。「俺たちはソーシャルなんちゃらだ!!」と大々的に言っているうちはソーシャル足り得ない気もしている。

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先日、知人がこう言っていた。「言葉に対して本来の意味とかはどうでもよくて、今ではどういう風に使われているかが大事だ。」

この発言にも一理ある。「役不足」や「敷居が高い」など誤用が散見される単語に対して誤用だと騒ぐよりも、ちゃんと伝えたい意図が伝わればそれでいい、ということだ。

確かに一理ある。「シェア」も「ソーシャル」も「Share」や「Social」とは違う意味合いを持っているのならその新しい意味合いこそが大事だと言うわけだ。

わからなくもないが、一方で、「Share」や「Social」という単語に対する日本語での表現方法が失われたということでもある。そしてそれはつまり、日本人が「Share」「Social」という概念をもつことができなくなるということでもある。

それはとっても危険な話だな、と思うわけだ。

ばいびー☆

ゴーカート、楽しかった。

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著者: イオリン

平成元年生まれ。奈良に生まれて青年時代を関西で過ごす。ITとデザインを勉強して上京しITベンチャーに就職するが、「もっと楽しいことをしたい」と退職。社会人生活をゼロからのリトライ中。見た目はダンディ、心は永遠の15歳。

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