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Stay Gold, Ponyboy.

既存のルールや既得権益保持者の思惑をぶっ壊すほどの市場的欲求のハナシ。

まいど、いおりんでござい。

皆さん、Airbnb(エアビーアンドビー)っていうWebサービスを知っていますか?

参考: 現地の人から借りる家・アパート・部屋・バケーションレンタル・民宿予約サイト – Airbnb (エアビーアンドビー)

Airbnbとは、Web上で宿泊する場所を探して予約することができるシステムです。他の多くのサービスと違って、ユーザが自由に自分の宿泊施設を掲載することができる。要するに「宿泊業者とお客さん」という形態ではなく、「対等なユーザ同士が互いに契約する」という部分が新しいとこです。

Airbnbを使えば誰でも掲載することができるので、ちょっと広くて余ったスペースがある人は、そのスペースを宿泊施設として使うことで小銭稼ぎが出来ちゃう、っていうのがウリ…というか流行の理由になっております。小銭稼ぎどころか、これを最大限利用して年収数百万を達成してる人もいる。詳しくはググって下さい。

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さて。このAirbnbですけれども、実は問題になっています。なぜなら、日本には「旅館業法」という、ざっくり言えば「誰かを施設に泊めてお金をとる営業するんだったら、色んな条件クリアしてね。じゃないと認めないよ」って法律があるんだよね。そして、Airbnbは旅館業法の範囲内ちゃうんかいな、と。

今のところ、ここの扱いは有耶無耶にされている。完全に旅館業法内だと言い切れず、「ユーザによって旅館業に該当するか否か分かれる」っていうのが実際のところで、ココがまた事態を有耶無耶なモノにしている。

更に、この旅館業法は1948年くらいに制定されたもので、言ってしまえば古い。

例えばAirbnbを使うための許可をとる想定で考えると、旅館業内の「簡易宿所」って区分で許可をとるのが一番楽なんだけれど、そーなると「客室延べ床面積が33㎡」とか、そーいったような決まりが色々あるわけだ。とてもAirbnbのような、いわゆる民泊が考慮されているとは言えない。

先述した通りグレーな問題なのでこっそりやっている人がいたり、「法律を変えろよ!」って意見をしている人がいたりするよーな感じ。安倍首相も「この辺りの決まりを新しく作りなおしましょーか」みたいな発言をしてて、てんやわんや。

参考: 首相「民泊規制を改革」 訪日客増加に対応、規制改革会議で  :日本経済新聞

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イオリンは、「法律が変わればいーのに」と考えている。

Airbnbはまさしく、資本主義(=市場主義)を活性化させるエンジンだ。

これまで宿泊業界ってのは全然進化してこなかった。1948年くらいにできた法律をルールとして今も動いているって、びっくりでしょ。これのせいで、「空き家や、めっちゃ部屋が余っている家がいっぱいあるのに、泊まれる場所がなくってボロ宿になくなく泊まる」みたいなアホな状況がずーーーっと改善されなかった。

そりゃ法律ができた当時は、それがないとどーしよーもない場所で泊めさせようとする人がいっぱいいたんでしょう。それで「これ、決まりで抑制しないとトラブルばっかだよね」って考えた結果、生まれたのが旅館業法だとは思う。

でも今の日本は、空き家や一人暮らしの老人が問題になるほど、人が寝られる場所が余っている。それなのに、整備された場所が足りなかった時代の法律をずっと使い続けるのは時代錯誤もいーとこでしょ。

じゃー何で旅館業法がなくならないのって?旅館業法がないと困る人が政治的権力を持っているからです。

例えば古参の宿泊業者で落ち目のところは困るでしょ。古くてボローい施設だけど立地周辺の需要過多によって成り立っているよーな旅館は死活問題だよね。ほかにも、多分「旅館業の許可をとる業者」とかも困るよね。

彼等は旧時代の成功者でもあるため政治的権力を持っていたり、政治的権力者とのパイプを持っていたりするんだよね。一方、旅館業法があると困る人は新参介入なわけでして政治的権力はない。

言わば半世紀にもわたって、「旅館業法がないと困る権力者 vs 旅館業法のせいで問題解決できない顧客市場」というバトルが繰り広げてきたわけです。

そして、ここ数年でよーやっと、顧客市場が権力者を打ち破ろうとしてるわけです。市場主義の勝利です。痛快だね!

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今ごろ、「旅館業法がないと困る権力者」グループは一生懸命頑張っていると思う。旅館業法を生き残らせるため、もしくは心地よい妥協点を見つけるためにね。

すでにAirbnbは日本でしっかり動いて、Airbnbを通して商売が成り立っている。Airbnbが民泊市場をすでに作り出しているので、旅館業法が変わらない選択はほとんどないと思っています。だって、もう市場ができてるんだから。すでに古いシステムがぶっ壊されたあとなんです。

ちなみに数年経っても旅館業法が全く変わらなかったり、Airbnbが日本から撤退したりしたら、その時は「旅館業法がないと困る権力者」の勝利ってわけですね。彼等が頑張って古いシステムを修復したということで、その時は彼等の政治力を褒め称えることにしましょー。

ばいびー☆

馬ってやっぱり迫力あるよね!
馬ってやっぱり迫力あるよね!

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